レンタルギアを数多く生産するクレブが、ノルディカと共同開発したスキーブーツ「XRUISER(クルーザー)」。 レンタルで使った人が、あまりの調子の良さに買いたくなったというエピソードがあるブーツの秘密を探る。
使いやすさとパフォーマンスが融合したデザイン
スキーをしたことがない人に とってスキーブーツの脱ぎ履きは、想像以上にストレスを感じる行為だ。 バックルのどれかが引っかかっていれば脱ぎ履きしにくく、すべてのバックルを適切に使わないといけないのも、意外とわかりづらくて不便。
それでいて、スキーブーツはスニーカーに比べるととても硬い。 そこで、クレブはブーツメーカーの名門ノルディカの協力を得て、2020年に初中級者でも簡単に扱いやすいブーツをレンタルシーンへと投入した。「XRUISER(クルーザー)」の誕生だ。
バックルを2つにして、 煩わしい作業を軽減しながら滑走性能を損なわないブーツ は、まずレンタル市場で人気が爆発。その後、購入希望者が後を断たないため、2022年からクレブスポーツでの販売を始めた。
ストレスフリーなスキーブーツ革命
XRUISERブーツを履きやすくした秘密は、ロア・アッパーシェルにそれぞれひとつずつ付けたバックルと、ロアシェル甲部分に柔らかいTPU素材を使ったことだ。

第1バックルを省き、第2バックルひとつで甲部分をワイヤーで抑える。広めのラスト幅は全体を包みこむように締まる

アッパーシェルはラチェット式になっているので、さまざまなスネの太さに対応できる作りになっている
2つのバックルはワイヤーやラチェットを採用して、4つあったバック ルと変わらない効果をもたらしている。それでいて簡単にブーツが脱ぎ履きできる利点をもたらした。また、ロアシェルにある目視しやすいワイヤーは仮に外れていても、 すぐに気がつきやすいというメリットをもたらした。
2022年からクレブスポーツでの販売がスタートすると、 購入者の2割近くがレンタルで使った後に購入したということがわかった。この様子をクレブ代表の岸野大輔氏はこう見ている。
「簡単で楽に滑りたいニ ーズが意外と多いことに気づきました。技術があって年齢を重ねた人にとっても、軽くて扱いやすさは魅力的に映ったようです。XRUISERが長く滑り続けるために選択肢になってくれればと思います」
ちなみに、XRUISERは使い古したスキーブーツをリサイクルして作られた部材を多く用いている。数多くのものづくりを手掛けるクレブにとって、ノルディカのサスティナブルな姿勢に共感することで、 自らも雪を守る環境づくりに積極的に関与するスタンスを鮮明にしているのだ。

クレブ代表の岸野大輔氏のスキー選手時代にコーチを務めていたルカ氏(写真)は、現在ノルディカ本社のブーツ部門トップ。度々来日し、クレブを訪れている
フリースタイルスキーと 相性良し

XRUISERは、硬すぎないフレックスが足首の自由さをもたらすことから、フリー スキーの入門モデルとしても最適。このブーツを愛用する岡村匠さんは、「柔らかめのフレックスなのでこれからフリースキーをしたい女性や、体重の軽い男性にピッタリです。ジブやグラトリもしやすいです」と教えてくれた。

XRUISER(クルーザー)
カラー:ブラック
サイズ:22.5~30.5 (0.5cm刻み)
フレックス:65
ラスト:104mm
インナータイプ:Comfort Fit